伊豆下田の南豆製氷を  未来に活かすサイトです。
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カテゴリ:南豆製氷とは( 2 )
南豆製氷とは
下田の南豆製氷は大正末期(1923年)に地元有志の出資で建造されました。
隆盛を極めていた下田の近代漁業の歴史を今に伝える大切な“まち遺産”です。
80年以上も港町下田の漁業を支え続けて、2004年に廃業しました。

動力を提供していた機械室、氷を製造していた製氷室、貯蔵していた貯氷庫が
セットで残っており、近代日本の製氷業の様子が視覚的に理解できる国内でも
希少な建物です。2007年に国の登録有形文化財に指定されました。

伊豆半島特産の伊豆石を使った市内最大の石造建築でもあります。伊豆の
東海岸から切り出された伊豆石は、船で運ばれ、江戸のインフラをつくったとさえ
言われるほど重用されました。江戸末期、外国船を撃退する目的で砲台が
置かれたお台場も伊豆石で築かれています。

また、歴史的・建築的な価値だけでなく、製氷缶を入れるための木枠が格子状に
はめ込まれた“製氷プール”を持つ製氷室のダイナミックな空間、氷を貯蔵する
部屋が両側に三つずつ並ぶ貯氷庫の赤々と錆びた空間など、廃業して一般に
公開されてからは、木骨石造の独特な構造や時の流れが刻み込まれた風情は
多くの来場者を魅了してきました。

プロ・アマ問わず、南豆製氷という場にインスピレーションを得た下田内外の
アーティストが作品展やライブ演奏を開催し、市民による保存運動期間中には
天井が高い機械室を中心に数多くのイベントが実施され、下田に暮らす人と
訪れる人が集まって楽しいひとときをすごせる場となっていました。

国道135号線沿いの人魚橋近く、伊豆急下田駅から歩いてすぐの場所にあり、
江戸時代から港町として栄えた旧町内への入り口に建つランドマークです。
南豆製氷を起点に、回船問屋の雑忠(さいちゅう)家、新港橋のたもとに建つ
加田邸など今も人が暮らす伊豆石とナマコ壁の民家をめぐり、干物横丁から
港(大川端)沿いに歩けば、幕末にペリーが上陸した地点を経て、古く懐かしい
たたずまいを見せるペリーロード、黒船来航の歴史的資料を豊富に所蔵する
日米和親条約の付属条約が締結された了仙寺まで、格好の観光ルートです。

子どもたちに近代下田の歴史のひとこまを体感してもらえる学習の場として、
観光客や市民が共に憩う場として、さまざまなイベントが行われる会場として、
まちなみの随所に古き良き時代の名残を残す港町下田の“顔”として…。
南豆製氷は下田になくてはならない建物ではないでしょうか。

いま私たちがみんなで「南豆製氷の文化財登録の継続」を訴えなければ、
下田はまたひとつ、大切な場所を失ってしまいます。

さまざまな形で「南豆製氷の文化財登録の継続」を訴えましょう。
下田の大切なまち遺産を守るため、みなさまのご協力をお願いします。


※「文化財登録の継続」アピール→「南豆製氷を残そう」をご覧ください。

(南豆製氷応援団)
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by nanzu-plus | 2009-07-28 00:00 | 南豆製氷とは
廃業からこれまでの経緯
※2009年9月、下田市議会議員向けの陳情書の提出にあたって
補足資料としてまとめ直した簡略版です。PDFは下記URLから
ダウンロードできます→南豆製氷をめぐる保存運動の経緯

■南豆製氷をめぐる保存運動の経緯(主要なもの)

2004年

・南豆製氷、80余年に及ぶ製氷の歴史に幕を降ろし廃業。下田市商業
協同組合が購入、同年4月に発足したばかりのまちづくり会社である
下田TMO(株)に活用案を委託。TMOが内覧会やワークショップを開催、
購入のための募金運動を開始。

2005年

・3月。東京のNPO地域再創生プログラムが南豆製氷を会場に「第二回
下田再創生塾」(シンポジウムとアート・イベント)を開催。この機に乗じて
市民の草の根グループ・南豆製氷応援団が正式に発足。

・6月。TMOが事業化計画を断念。南豆製氷応援団が約2,500筆の
署名を市長に提出。これを受けて市長が借用期限の延期を要請、組合も
これを受け入れる。TMOに代わり南豆製氷応援団が組合に月額約20万円
(購入時の金利分)を賃料として支払う。南豆製氷が夜間にライトアップ
される(2008年9月末まで)。

・7月。下田市役所内に「旧南豆製氷所有効活用検討委員会」が発足。

・8月。下田市の購入を前提に市外の篤志家が補強費用5,000万円の
寄付を申し出る。

・9月。南豆製氷応援団の署名が5,000筆に到達、市長に提出。

・11月。下田TMO、南豆製氷応援団、NPO地域再創生プログラム、
下田市が連携して『まち遺産の活かし方―下田・旧南豆製氷所の
再生について』(会場:東京)を共催。第1回下田まち遺産連携会議が
東京で行われる(以後、毎月下田で開催、南豆製氷を下田全体のために
活用する方策を話し合う。2007年4月まで)。南豆製氷応援団、
「南豆製氷を残そう!伊豆石トラスト」を設立、募金を本格化。

・12月。下田TMO、南豆製氷応援団、NPO地域再創生プログラム、
下田市が共催で『まち遺産を考える―南豆製氷フォーラム』、『まち遺産を
未来へ―市民提案発表会』開催(会場:下田)。市が地域活性化債事業を
活用して南豆製氷を購入する方針を表明するが、市議会の同意は得られず。

2006年

・4月。市長の知人である市外の篤志家(現所有者の田中俊昭氏)が
南豆製氷を購入することになり、記者会見(田中氏は市による購入を念頭に、
二年間の期限付きで市に南豆製氷を無償貸与する意向で購入)。

・6月。下田市商業協同組合が南豆製氷を田中氏に売却。同組合は南豆製氷を
下田の景観づくりに活かしてほしいと市に600万円の寄付。下田市の「歴史的
まちなみ景観整備基金条例」が制定される。下田まち遺産連携会議による
南豆製氷を含めた下田のまちなみ形成を模索する調査計画が内閣官房全国
都市再生モデル調査に採択され、国の助成金を得て調査活動を開始。

・7月。南豆製氷の無償貸与を受けた下田市の仲介で、南豆製氷応援団が
管理・運営を担当することで所有者と合意。賃料として固定資産税に該当する
金額(約60万円)を南豆製氷応援団、下田TMO、NPO地域再創生プログラム
が共同で支払う。

・8月。下田市の要請を受けて、所有者の田中氏が有形文化財登録を国に申請。

・9月。下田まち遺産連携会議、都市再生モデル調査「下田まち遺産調査」を
実施。市内外の参加者が旧町内の1,300軒を対象に建物を記録して歩く。

・10月。下田まち遺産連携会議、都市再生モデル調査「下田まち遺産大学」を
開催。清流荘別館の見学と、伊豆石に似た軟石を用いた建築群をまちづくりに
活かしている札幌から講師を招いた講演会「札幌軟石物語」。

・12月。下田まち遺産連携会議、都市再生モデル調査「歴史的建造物の修復
実験」実施。住吉稲荷の石垣と南豆製氷・貯氷庫の屋根を対象に市民参加に
よる修繕活動を行う。

2007年

・1月。東側の貯氷室DE1の内壁が崩落。下田まち遺産連携会議、都市再生
モデル調査「下田まち遺産大学」の第2弾として「伊豆のまちなみ座談会」を
開催。有識者を交えてまちなみ形成について参加者が意見交換。

・2月。南豆製氷応援団、内外支援者の協力を得て貯氷庫棟の通路に仮
支柱を設置。

・4月。下田市が景観行政団体に指定され、景観を新たな観光資源として
整備するために景観条例の策定に向けて動き出す。

・5月。南豆製氷応援団、内外支援者の協力を得て機械室外側の東北角の
石の落下に備えるため、寄贈された魚網を使ったセーフティ・ネットを設置。

・6月。南豆製氷応援団、第二製氷室の製氷プールを覆っていたベニヤ板を
外して換気を改善、歩行者から見えるように窓ガラスも交換。夜間は室内を
ライトアップ。

・7月。文化庁、南豆製氷を有形文化財原簿に登録することを決定(8月13日
官報告示)。機械室の梁に劣化が見られたため、南豆製氷応援団が市内の
職人、市外の建築家の協力を得て落下防止の支柱を設置。

2008年

・4月。南豆製氷活用グループが下田旧町の住民を対象に南豆製氷の
保存と活用に関するアンケートを実施。(南豆製氷活用グループは、下田TMO、
南豆製氷応援団、NPO地域再創生プログラムのメンバーを中心とした有志の
集まり。下田市による購入を念頭に公共の財産としての南豆製氷の活用を
市に提案する目的で結成された)。

・7月。保存運動の開始直後から最も懸念されていた東側の貯氷室DE3の
内壁が崩落。

・9月。南豆製氷応援団、南豆製氷の管理・運営を終了。所有者の田中氏の
意向に従い建物を返還。市による活用を前提に南豆製氷を購入して市に
寄贈するとの意向を持つ新たな篤志家が登場したが、市は南豆製氷の保存を
断念したことを田中氏に伝える。

・12月。下田水産業の隆盛に伴う需要増に応えるため大正15年に建設された
木造の第二製氷室が学術的な調査も行われることなく解体され、駐車場に
転用される。残された建物の周囲に足場がかけられ、全体が白い工事用
シートで覆われる。

2009年

・8月。所有者の田中氏が南豆製氷の解体に向けて文化財登録の抹消を
国に求めていることが判明(建物の外観だけは残すとの意向を転換)。
南豆製氷応援団を中心に保存を求める市民運動が再燃。帰省客や観光客が
旧町内に集まるお盆の時期に合わせて南豆製氷の新たな危機を広く一般に
知っていただくための緊急企画展を櫛田家の蔵で開催。現在、本質的な
問題の解決を目指してこれまで保存運動に関わってきた下田内外の有志が
検討を始めている。

*******

紙幅の都合により上記からは省略しましたが、2005年3月の発足から
所有者に建物を返還した2008年9月末まで、南豆製氷応援団を中心に他にも
さまざまな活動が行われてきました。

多くの方に南豆製氷に親しんでいただくための広報企画(伊豆石の勉強会、
南豆製氷の再生について参加者が意見交換する市民フォーラム、南豆製氷を
起点にしたまちあるき・島あるき、内外のアーティストやミュージシャンによる
作品展やライブ演奏会、映画上映会、全国的なイベントに呼応したキャンドル
ナイトやアースデイ・イベント、参加型のイベント、定期的な詩の朗読会、
土日祝日の一般公開など)の他、建物内外の定期的な清掃活動などを行いました。

また、一般公開に加えて、まちづくりや建築を勉強する学生さんや研究グループ、
小中高校生の見学にも応えてきました。さらに、南豆製氷は音楽のプロモーション
ビデオ、ファッション・カタログ、自主制作映画のロケ地としても使われました。

なお、南豆製氷応援団の借用期間中の電気代にはみなさまからお寄せ
いただいた浄財を充てさせていただきましたことを付記し、私たちの南豆製氷
での活動に有形無形のご支援・ご協力を賜りましたみなさまに、この場を借りて
心から感謝の念を表したいと思います。

(文責:南豆製氷応援団 はなぶさ)
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by nanzu-plus | 2009-07-27 23:55 | 南豆製氷とは


南豆メモ
南豆製氷 消滅


これまで建物を
残してくださった
所有者に向けた
≪ありがとう募金≫
2013.11.30 終了
合計:36万3,593円

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