伊豆下田の南豆製氷を  未来に活かすサイトです。
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20120329 これまでの経緯と現状
※某ウェブサイト経由で南豆製氷についてご質問をいただきました。
以下、その方への回答としてまとめた内容を再構成したものです。
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南豆製氷―保存運動の経緯と現状、これまでの失敗の原因について

旧南豆製氷所(なんずせいひょう)は幕末開国の港町下田に残る石造の
産業遺産です。2008年には国の登録有形文化財に指定されています。

1923年(大正12年)に地元の出資で漁業用の氷を供給する目的で
建造され、80年以上も下田を見守ってきた“まち遺産”です。

2004年に廃業。下田市商業協同組合が町の活性化につなげたいと購入、
まちづくり会社の下田TMOに活用案を委託。以後、東京のNPOや、
金はないが協力したい市民有志の南豆製氷応援団も保存運動に参加。

市長も保存に意欲を示し、自らスポンサーを探して奔走、新聞にも寄稿。
下田市役所内に「旧南豆製氷所有効活用検討委員会」が発足。

それからは、市が南豆製氷を購入して市民や観光客の交流拠点として
運営する計画を念頭に保存運動が展開されました。

現所有者も、この流れの中で市を支援するために2006年に南豆製氷を
購入した篤志家です。当初から「市が買い戻すまで2年間の期限付きで
所有する」とコメントされていました。
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ところが、残念なことに市は2008年頃に南豆製氷の保存を断念。

保存運動の過程では、市が購入するなら構造補強費を提供するという方や、
自分が購入して市に寄贈するという篤志家も現れました(市がこうした
申し出をなぜ検討しなかったのか、理由はわかりません)。

現所有者も建物の処遇に困り、老朽化が進み崩落などの危険性が
増しているとの指摘を受けて解体やむなしとの考えに至ったようです。

南豆製氷は国登録有形文化財なので、解体するには手続きが必要です。
2009年に解体申請を行った際には文化庁が同意しなかったようですが、
昨年の東日本大震災を受けて行政側の考え方も変わってきたそうです。

2012年3月末現在、南豆製氷はもはや解体を待つばかりです。
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保存に失敗してきた最大の原因は、コストが高すぎることでした。

南豆製氷は約1億円で購入したあとも、建物の構造を補強するために
さらに約1億円の資金がかかると言われています。

市民が南豆製氷を購入しようという提案は何度となく浮上しましたが、
コストが巨額すぎて手が出なかったのが実情です。

南豆製氷は機械室・製氷室・貯氷庫の3つの棟が近代的な製氷工程を
現代に伝える全国でも珍しい近代化遺産です。
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昔から石材の産地である伊豆ならではの石造建築、港町下田ならではの
水産業を支えた産業遺産、旧町への入り口に建つ抜群のロケーション、
製氷という本来の用途に由来するダイナミックな内部空間…。

なんとか残せないものか―。

現在、下田内外の有志が保存の道筋を求めて奔走しています。

南豆製氷にかかわる新展開などがあった場合は当サイトでご案内します。

どうぞ一人でも多くの友人・知人に南豆製氷のことを伝えてください。

皆様のご支援・ご協力に感謝します。
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※南豆製氷応援団が建物を現オーナーに返還した2008年までの詳しい経緯
については→「南豆製氷とは」→「廃業からこれまでの経緯」をご覧ください。

(南豆製氷応援団・事務局H)
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by nanzu-plus | 2012-04-04 23:00 | 情報
日誌 2012.04.04
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午後、南豆製氷をぐるっと回ってみた。
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パッと見たかぎりでは昨日の暴風雨による甚大な被害は
なさそうだったが、貯氷庫の瓦が数枚はずれて落ちそう。
(この数年で瓦屋根のうねりは激しくなるばかり…)
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外から第一製氷室を覗いてみた。

大正末期に建てられた時のまま、近代の製氷工程を
今に伝える、最もダイナミックな内部空間。
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とりあえず無事のようだが…。
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最もひどい状態なのが人魚橋側の機械室二階のルーバー。
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三枚ほど地面に落ちていた。今にも抜け落ちそうな箇所が
他にも見受けられた。内側からちょっと留めるだけでも
安全性は増すのに…。
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「補強」するのは無理にせよ、2006年に下田内外の市民や
建築関係者が協力して実施した「補修」ぐらい、やらせて
いただけないものだろうか。
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これが下田市内で唯一の国の原簿に登録された有形文化財
かと思うと、涙ちょちょぎれる想いだ。
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(南豆製氷応援団H)
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by nanzu-plus | 2012-04-04 23:00 | 日誌
日誌 2012.04.01
解体が迫る南豆製氷。

なんとか残す道はないかと下田内外の有志が動いている。

製氷工場として80年以上も下田の水産業の盛衰に寄り添って、
廃業したのが2004年。以来、保存運動が行われてきた。

一時は市が購入する方向で運動も盛り上がり、2006年には
“市が買い戻すまでの2年間の期限付き”で現所有者が購入。

だが、2008年に市が財政難を理由に購入を断念してしまい
保存運動はとん挫。

この間、市民が購入しようという提案もいくどとなく浮上したが、
高い保存コストに阻まれた。

約1億円で購入してからも安全な場として活用するには
さらに1億円ほどかけて建物の構造を補強する必要がある。

このカネの壁は今も変わらない。道は険しい。
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先日ある人が言っていた。下田のまちづくりの話。

よその町で成功したものをいくらもってきてもダメだ、
下田らしいことをしなければ…。

同感。

南豆製氷は伊豆ならではの石造建築。そして、かつて
造船や漁業という海の産業に支えられてきた港町としての
下田の歴史を反映する数少ない建物。

機械室、製氷室、貯氷庫の三つの棟が近代的な製氷工程を
今に伝える全国でも珍しい産業遺産でもある。

新下田橋(人魚橋)がまだかかっていなかった大正末期に
建造され、稲生沢川の河口側からやってくる船を迎えた
シンプルながら端正な三角屋根の“顔”も良いが、下田の
町の人に見せてきた近代的なファサードも捨てがたい。
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貯氷庫の外壁だって、この規模で伊豆石が見られる建物が
他にどこにあるのだろう。
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先日、ある下田人がこう言っていた。

地元の人間にとって思い出がある旧下田小学校と違って
南豆製氷は工場だったから親しみを感じる市民は少ない。
それでみんな保存にも無関心なのだと。

この8年間、何度も聞いた。もっともな意見だと思う。

でも、下田を訪れる観光客やリピーターには南豆製氷を
旧町内へのランドマークと感じている人はとても多いし、
足場がかけられた姿を見て「改修工事が始まるんですか」
と、たまたま出会った観光客に何度聞かれたことか。

下田は観光を地場産業として育てていくつもりなら、
少しお客様の視点になって考えてみてもよいのでは…。
などと思う今日この頃。
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by nanzu-plus | 2012-04-01 23:00 | 日誌


南豆メモ
南豆製氷 消滅


これまで建物を
残してくださった
所有者に向けた
≪ありがとう募金≫
2013.11.30 終了
合計:36万3,593円

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下田TMO
NPO地域再創生プログラム
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